small frames

今日は用事の途中、目白の「切手の博物館」に立ち寄りました。
薄曇りの空の下、これは雨がふるかもしれないと遠くの空を眺めながら歩いていたせいか、館内に入りガラスのパネルに収まっている切手を見てもしばらく照準が定まらず、目をシバシバさせてようやく鑑賞できるようになりました。
それでも世界各国のきれいな切手を何十枚、何百枚とみていくと、切手が少額の貨幣の代替物であり、偽造を防ぐために精緻なものとなったこととは別個に、切手自体が独自の価値をもっていることが実感でき、「小さな枠」といえどあなどれない、いやよくいわれるように限界や固定的な要素があると創意工夫が生まれやすい一つの例なのかと勝手に感心しました。
また、日本の切手が発行年度別に整理されている特別展示では、その時の世相がどれほど切手に反映されるものかと観察はしてみましたが、「○○記念切手」なるなんだかあからさまな切手は当然別にして、素人目にはその他はそれほど世相を映したものではないようにも見受けられ、むしろ伝統を重んじる制作側の意図を感じました。この日本の切手は花の図柄が多く見受けられましたが、ふと頭の中で画像と花の名前が一致するのがいくつあるかと数えてみると、「サクラ」「チューリップ」「ラベンダー」・・・と十程にしかすぎないことが実はかなりショックで、これは図鑑を手に入れなくっちゃと思った次第です。