The baddhist image archaically smiles. 6. an epilogue

男は仏像が遠くなるのを見届けると、さっそく広場に出向き、「あの仏像は我の賢い説得によって秘儀を我に伝えると、次なる悟りの場所へ自らの足で粛々と旅だっていった。」と宣言した。陰で腹心が「祟りがありますまいか。」と口々に心配すると、男は小声で「おびえるな。私の言う通りにすれば、村長も褒美をくださる。それに相手は神仏。万が一の際も通常の祈りに加えてさらに大声で念仏を唱えればよいのだ。他の里のものでこの件で訝るものあらば、やはりそう伝えよ。」と言って、今度は聴衆にむけて「これで我が村の繁栄と秩序は永遠に保たれた。」と厳かに言うのだった。

別のある言い伝えによると、その川の流れは徐々に、寛く緩やかな流れへと変化したということだった。