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A diary20151119

パリ同時テロで亡くなられた方々に哀悼の意を表します。

 

事件後まもなく、フランス大統領は、フランスが「戦争」状態にあると表明しました。これはテロに対して国民の代表として毅然とした態度を示すものであり、対ISIS(「イスラム国」)に対する各国の連携を高める効果をもつものです。

ただこの「戦争」 とその後の空爆の強化。古くから移民を受け入れ、全人口約6,632万人(*1)の約1割が「移民」ともいわれるフランスにあって、自国やその隣国に育った若者が起こしたことに対する市民の衝撃や痛み、テロを結果的に起こされてしまった国内の治安の状況に対する批判や動揺を、より外にいるISISをまず敵視することで、当初一定程度やわらげる効果があることは留意すべきことだと思われます。冷静に行われればよい効果が生まれると考えられること。が、多様なファクターが存在するなかで、意図した結果だけを常に生むわけではないことはフセイン後のイラクにも見られる通り、歴史的な事実でしょう。ISISなるものがシリアやイラクという地域だけに立脚する存在であるのかどうか、シリアへの空爆後どうやって平和な状況をつくるのかも考慮されるときです。

人間社会は長い間攻めるよりも守る方が、無勢より多勢の方が生存に有利であった一方、銃や弾薬、突発的なテロ行為が瞬間的、物理的にはそれを覆してしまう。EUのような人とものの移動が容易な環境にあって、武器や弾薬などたくさんのひとに一度に危害を加えるものをいかに排除していくか、事前でも事後でもいかに回避の仕組みをつくるかを考えなくてはなりません。当面、情報収集や共有、既存のセキュリティゲートの強化や警察官の巡回を増やすことが行われるでしょう。そして、究極的あるいは中長期的には、街単位のセキュリティゲートと壁、車両進入の規制(域内限定の自動運転車への乗換)などのセキュリティで、環境対応型のアイデアであるスマートシティを強化するようなかたちが検討されます。

皆様、ご健康にもくれぐれもおきをつけくださいませ。

 

 

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*1:2015年1月1日仏国立統計経済研究所