2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

a strange riddle at night.1

深夜の眠りになぞなぞをお一つどうぞ。今を見ているようで、歴史も見ている。 カーリングストーンのようにはじきはじかれて在るようで、重なっても存在できる。 入力のレンズと出力のレンズを持ち、かつ纏う鏡に遥か外界を映す。 物理的あるいは心理的に近く…

The simple tales to grasp the earth by its tail.1.a strange house

昔々、赤い煉瓦造りの建物が並ぶこの街とあの湾の向こうに遠く見えるあの白い街がまだ別々の大陸にあった頃のお話です。 ある島が、海のあるところからまたある場所へとゆっくりと移動しておりました。島はど十分に広く、海に霧がかかる時分には、輪郭もやん…

Long time no see but little invisible.8. a strange gatekeeper

昔々まだ空と地の境が遠く曖昧だった頃、鐘の音を美しく響かせる尖塔が空高くそびえるこの街から、山脈を幾つか越え、海を渡ったあたりのお話です。弓なりに弧を描き、とても大きな山を遠く望む湾の端に、とても美しい街がありました。夏の温かい気候の中で…

Long time no see but little invisible 7.a strange store.

昔々まだ空と地の境が遠く曖昧だった頃、鐘の音を美しく響かせる尖塔が空高くそびえるこの街から、山脈を幾つか越え、海を渡ったあたりのお話です。 ある街に、男が不意にやってきました。男は広場の片隅で、「あの雑貨店の銘の入った商品はとてもよいらしい…

Long time no see but little invisible 6.a mirror image house.

昔々まだ空と地の境が遠く曖昧だった頃、鐘の音を美しく響かせる尖塔が空高くそびえるこの街から、山脈を幾つか越え、海を渡ったあたりのお話です。 ある男が、それまで住んでいた田舎の自分の家を見て、こう呟きました。「この家は嫌だ。自分が造るのであれ…